西宮流 > ミヤママスタイル > おすすめ絵本 > 絵本講師 岩本佳菜子さんの絵本コラム(第4回)
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絵本 “いないいないばあ” 松谷みよ子文、瀬川康男絵、童心社
この絵本は1967年に出版されて以来、本当にたくさんのお母さんとお子さんに読まれてきました
(販売数は400万冊を超えているとか!)。
赤ちゃん絵本のパイオニア的存在の一冊です。

どうして子どもは何も教えられていない赤ちゃんの頃から“いないいないばぁ”がすきなんでしょうか?
大切なお母さんがいなくなる、でも必ずまた帰ってくることを子どもは知っているということ。
別離と再会です。
それを赤ちゃんのときから本能的に分かっているのです。


そして、この絵本を通じてこの絶妙な緊張感を子どもは楽しんでいるのです。

生まれる前はおなかの中にいて一心同体だった赤ちゃんが、世に生を受けて外の世界へと飛び出します。
赤ちゃんとママの関係は物理的には生まれてから離れて行くものです。
そして子どもが大きくなるにつれて、子どもを少しずつ人に預けたり、保育園に預けたりして、時間的距離をとって親子ともに自立していきます。

でも、お母さんはきっと戻ってくる、お母さんの存在は絶大である。
それが、母親と子どもが持つ信頼関係であり、少しずつ少しずつ積み重ねられたものなのです。

その信頼関係を一瞬の遊びになぞらえたものがいないいないばあという遊びです。
他にもたくさんのいないいないばあの本はありますし、松谷みよ子さんのこの絵本は少し古めかしい絵の絵本に思えます。
本屋で「ベストセラーらしいけど、私はこの絵は好きじゃないの、なんか怖そうだし。」と言っているママをみかけたこともありました。
でもこの絵本はとても丁寧に描かれていて、動物の顔と体のバランスも計算づくされ、シンプルな絵のように思えて実は今にも動き出しそうな動物たちだということが、じっくり絵本を見てみればお母さんも気づくと思います。

作者が心を込めて書かれた絵が子どもの感性にヒットし、うわべだけの絵本ではないからベストセラーになる。
それがよい絵本ではないでしょうか。

そして、読んでいるお母さん自身もこの本で育ったという方も大勢おられると思いますのでとてもなじみが深く“はじめての読み聞かせ本”として最適だと思います。
リラックスした気分で読むことが出来るでしょうし、自分自身の子ども時代のことを思い出して懐かしく思う人もおられるでしょう。

赤ちゃんもこの本で喜んでくれたり反応してくれるので、“コミュニケーションを上手に取れた”ということが子育てをはじめたばかりのお母さんには自信につながるのではないでしょうか。
赤ちゃんはもちろん“いないいないばあ”を気に入ってくれるでしょうが、大きなお子さんにもぜひ読んであげてください。
新学期や引越しなど環境が変わった時、子どもは不安になりがちです。
抱っこをせがんだり、妙に機嫌が悪かったりすることもあるかもしれません。
そんな時、もちろん抱っこもいいですが、お膝にお子さんを抱いて“いないいないばあ”を読んであげる。
小さい頃から絵本に親しんでいたお子さんならなおさら、この絵本を通じて今より小さい頃を思い出してあったかな気持ちになり、心も落ち着くと思います。

良い絵本は、お子さんの心をスープのようにあたためてあげることが出来ますよ。

【オススメ絵本】



だるまちゃんとてんぐちゃん 14ひきのぴくにっく
だるまちゃんとてんぐちゃん 14ひきのぴくにっく
加古里子作 福音館書店
藤田圭雄訳 至光社

だるまちゃんはてんぐちゃんの持ち物が欲しくって仕方がありません。
だるまちゃんのお父さんが、その願いをかなえてくれます。

どんな願いでもかなえてあげようとがんばるお父さん、それに対するだるまちゃんの行動が、読んでいる私たちにも笑いを誘いますよ。

いろいろなグッズが出てきて、子どもは絵をみているだけでも退屈しない絵本です。


 
いわむらかずお作 童心社

おとうさん おかあさん おじいさん おばあさん そしてきょうだい10ぴき ぼくらはみんなで 14ひきかぞく
ねずみの14ひき家族の心あたたまる日常を描いたシリーズの1冊。

“ぴくにっく”では春のお散歩で、すみれやたんぽぽ、つくしに出会います。

美しい色彩の絵と愛情たっぷりな家族のふれあいを絵本を通じて感じてください。

またあえるよね
またあえるよね
あいはらひろゆき著 こみねゆら絵 教育画劇

引越しや卒業、春は別れの季節でもあります。
小さな子どもたちにとっても“大切な友達とのわかれ”は辛いもの。

でもこの絵本を通じて、親子で別れることのつらさを共感したり、大切なものはなにか考えたりできるのではないでしょうか。




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